Page 14 - 政府活動報告
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売機関が法に基づいて上納した近年の利益剰余金と、予算安定化調節基金から
の繰入金を加えると、予算規模は昨年より 2 兆元以上増えることとなり、利用
可能な財政資金は明らかに増える。財政収入の新規増加分は末端へ移転し、主
に企業苦境脱却支援策と雇用安定・民生保障政策の徹底に充て、消費を促進し
て需要を拡大しなければならない。今年中央レベルの支出は 3.9%増とし、その
うち中央部門の支出を引き続きマイナスの伸びとする。中央から地方への財政
移転は約 1 兆 5000 億元増の 9 兆 8000 億元近くの規模とし、近年最大の伸び率
の 18%となる。中央財政はより多くの資金を直接交付に充て、省級財政も市・
県への支援を強化して、末端の企業と大衆に利益をもたらす政策を徹底する力
と意欲を向上させなければならない。
政府投資をうまく運用し、有効投資の拡大をけん引する必要がある。今年は
地方特別債を 3 兆 6500 億元とする。実績志向を強化し、「資金・要素はプロジ
ェクト次第」という原則を堅持し、運用範囲を合理的に拡大し、建設中プロジ
ェクトへの追加融資を支援し、条件が整った重要プロジェクト、新型インフラ、
老朽公共施設の改築など、多数の建設プロジェクトに着工する。民間投資が投
資の大部分を占めているため、重要プロジェクトのけん引する役割と政府投資
の「呼び水」効果を発揮させ、関連支援策を整備し、民間投資の積極性を十分
に引き出さなければならない。
政府の支出切り詰めを堅持し、よりいっそう節約して人々がゆとりある生活
を送れるようにする必要がある。支出構造の最適化に力を入れ、重点支出を保
障し、一般的支出を厳しく抑える。財政の遊休資金・資産を活性化する。各級
政府は刻苦奮闘して勤倹節約を励行し、中央政府と省級政府は率先垂範しなけ
ればならない。収支の管理を強化し、贅沢・浪費を厳禁し、規定に違反した政
府機関の大きな建物・ビルの新築、イメージづくりのためのプロジェクトを行
ってはならず、財政・経済規律違反や公金の無駄遣いを厳しく取り調べて重く
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