Page 5 - 中国共産党第十八回全国代表大会の第十七期中央委員会報告に関する決議
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大会は次のように見ている。わが国の経済社会の発展の実情に基づいて、
               第十六回、十七回大会で確立された全面的な小康社会づくりの目標を踏まえ、

               次の新たな要請に応えるよう努めなければならない。すなわち、経済が持続
               的かつ健全に発展し、人民民主が絶えず拡大し、文化のソフトパワーが著し

               く強まり、人民の生活レベルが全面的に向上し、資源節約型社会、環境にや

               さしい社会の構築が大きな進展を遂げることである。小康社会を全面的に実
               現させるには、さらなる政治的勇気と英知をもって、機を逸することなく重

               要な分野の改革を深め、科学的発展を妨げるすべての思想・意識および体

               制・仕組み上の弊害を断固取り除く一方、システムが完備し、科学的で規範
               化され、効果的に運営できる制度体系を確立することにより、各方面の制度

               がさらに成熟し、定型化するようにしなければならない。

                 大会は、報告の中でわが国の社会主義の経済建設・政治建設・文化建設・
               社会建設・エコ文明建設についておこなわれた布石に同意した。その上、大

               会は次のように強調している。社会主義市場経済体制の整備と経済発展パタ

               ーンの転換を速め、発展を促進する上での立脚点を質や効率の向上にシフト
               させ、各種市場主体が発展に励む新たな活力をさらに引き出し、革新により

               発展を促す新しい原動力を大いに強め、現代産業の発展に向けた新しい体系

               づくりに力を入れ、開放型経済の発展における新たな強みをいっそう育成す
               る。さらに、経済の発展が内需とりわけ消費需要による押し上げや、現代サ

               ービス業と戦略的な新興産業による牽引、科学技術の進歩と勤労者の資質の

               向上、管理面の刷新による駆動、資源の節約と循環型経済による促進、それ
               に都市・農村および地域間の調和のとれた発展による相互作用により多く依

               拠し、長期的な発展の後続力を絶えず増強して、工業化、情報化、都市化、
               農業現代化の歩調をあわせた発展を促さなければならない。中国の特色ある

               社会主義の政治発展の道を歩み、政治体制改革を推し進めることを堅持し、

               より広範で、より十分かつより健全な人民民主を発展させるとともに、党の
               指導と人民が主人公となることおよび法律に基づいて国を治めることの有

               機的な統一を堅持し、人民の主人公としての地位を確保することを根本とし、



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